アパートとマンションの定義の違いについて

アパートとマンションの定義の違いについて

賃貸検索サイトで部屋探しをする際は、絞り込み条件で、アパートかマンションかを選べるようになっています。この時どちらにチェックを入れて良いか迷う人もいるのではないでしょうか。

家賃が予算内に収めればアパートでもマンションでもどちらでも良いという人がいる一方、絶対マンションじゃなきゃダメと言う人もいるでしょう。そもそもアパートとマンションはどのような違いがあるのでしょうか。

アパートの本来の意味と定義は?

元はアパートメント=apartmentという集合住宅全般を表す英語から来ていて、アパートもマンションも全て含まれます。日本では便宜上規模の大きなものをマンション、そうでないものをアパートと呼び分けています。

5階建て以上の集合住宅なら、ためらいなくマンションと誰もが言うでしょう。低層の2階建ての造りの建物はアパートと呼ぶと思います。それでは、3階建ての集合住宅はどうでしょうか。最近は木造の3階建ての集合住宅もあります。

逆に、2階建ての鉄骨造のマンションもあります。これらのアパートとマンションの境界線は一体どうなっているのでしょうか。エレベーターがあればマンション?2階建てならアパート?どちらとも取れるような建物があると、その区分けに悩むのではないでしょうか。

実は、これがアパートでこれがマンション、とはっきりした定義はありません。そのため、所有者は建物の名称を木造の古いアパートに○○マンションと名付けても問題はないようです。しかしこれではあまりにも紛らわしく、何のメリットも感じられないためそこまでする人はいないでしょう。

マンションの本来の意味と定義は?

日本人の一般的な感覚では、5階建てのエレベーター付きで、管理人がいたりオートロック付きの建物はマンションと呼ぶことに異論を感じる人はいないでしょう。しかし、海外で「自分はマンションに住んでいる」と言うと、驚かれるようです。

日本で使われるマンションは和製英語

なぜなら、マンションの本来の意味は、英語で大豪邸と言う意味合いを持つからです。有名人や財界人のトップクラス、長者番付に載るような人たちが住む、広い敷地に建つ大邸宅のことを指します。

そもそも日本におけるマンションは、デベロッパーがそれまでの木造アパートとは異なる、高級感あふれる分譲の集合住宅を売りに出し、それをマンションと呼んだのが始まりです。

今までの巷にあふれていた「〇〇荘」のようなアパートと差をつけるために、マンションと呼び分けていたのが今に伝わり、英語の本来の意味であるマンションとは違うイメージが一人歩きしたような状態です。実際の建築基準法では、アパートともマンションとも記載されず、どちらも「共同住宅」として扱われています。

国が決めた正しい定義はない

国土交通省の「マンション耐震化マニュアル」の中に「全国のマンションストック戸数」のグラフがあり、その下に小さく

「ここでいうマンションとは、中高層(3階建て以上)・分譲・共同建てで、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートまたは鉄骨造の住宅をいう」
とのただし書きがあります。

もちろん、分譲でなく賃貸用のマンションもありますので、その辺は見た目では判断できないため、そこまでは考えずに建物の見た目だけで呼び分けていることがほとんどだろうと思います。

面白いもので、タワーマンションやデザイナーズマンション、ライダーズマンションなどが登場し、どんどんと付加価値を高め他の物件と差を付けています。

さらには、各デベロッパーが展開する高級賃貸マンションに、プラウド、アクシス、ラ・トゥール、ハビオなどの名称でブランドイメージを確立し、分譲マンションにも引けを取らない高級感を打ち出した魅力的な賃貸物件も登場しています。

賃貸ポータルサイトを使う際の注意点

賃貸物件のアパートやマンションは、不動産仲介会社がインターネットに物件情報を公開しており、大手の賃貸ポータルサイトでは全国規模で多くの新しい物件が次々に登録されています。その際には、不動産仲介会社で判断しアパートやマンションと分類して登録されます。

地域や持ち主の感性により異なることがある

全国の物件を細かく見ていくと分かるのですが、地域性によるものか、3階建ての物件がアパートとして紹介されていることがある一方、築年数の浅い2階建てのきれいな物件がレディースマンションとして登録されていることもあります。

賃貸物件を扱う管理会社や仲介会社の物件情報の図面には「戸建」、「マンション」、「アパート」などの種類が記載され、店頭の窓にも分けて掲示されていることがほとんどです。大家や不動産会社で担当した営業マンや物件情報を作成する担当者など、それぞれの感性で決まってしまうこともあるものです。

いろいろな地方で物件を探してみると、アパートに絞って検索したのにマンションのような外観の写真がずらっと並んでいたり、その逆のパターンも合ったりします。

方言の違いのように、文化的な背景によっても、建物の分類の仕方が異なることがあるので、自分の求めている物件がヒットしないこともあります。この地域にはそのような物件はないと諦めてしまうのは早計と言えます。

どちらかに絞って探すのは避けたほうが良い

築年数が浅くきれいに見える物件をマンションと仕分けていることもあるため、部屋探しをする時は、どちらかに限定して、他の物件を見ようともしない、ということはおすすめできません。

アパートだけ、マンションだけ、と最初から限定して絞り込んでしまうと、すぐ近くのより良い物件に気づくことができずに、別の物件に決めてしまう、という悲劇が起こります。
実際に住み始めた後で、すぐ近くに入居者募集の優良物件を見つけてしまうのはガッカリですね。

古いマンションと新しいアパートどちらが快適?

アパートは隣室や階上に住む人の生活音が響き、マンションは静かで快適な生活が送れるというのが一般的な見方です。それは構造上の違いによるもので、薄い木材よりコンクリートの方が音を伝えにくいためです。しかし、いくら鉄骨鉄筋造の建物でも、隣室と接する壁が薄く壁材の種類によっては物音が響くことがあります。

また、フローリングの床材に安価な木材を使うと、階下に音が響きます。上の階に住む住人の歩き方の癖によっては、その足音が耳障りに感じることもあるようです。

昔の感覚で、木造のアパートのほうが音が伝わりやすいだろうと思う人もいますが、最近の技術で改良された建材を使うことにより、昔のイメージとは違い、そんなに物音が気にならない造りのアパートもあります。

また、音の伝わりにくいクッションフロアやコルクマットを使うことにより防音効果を高めることもできます。建築年数が浅い最近建てられた木造アパートは、昔から言われている悪いイメージの木造アパートのままではありません。

その根強いイメージを払拭するようなおしゃれで内装に凝った木造アパートも多数登場しています。何が何でもマンションの方がグレードが上だと決めつけて先入観で選んでしまうともったいないですよ。

まとめ

アパートとマンションには明確な定義はありません。アパートでもマンションでも住み心地は千差万別です。角部屋か内部屋、1階か最上階か、部屋の向きなどでもかなり住み心地には差があります。

古いマンションにはない設備でも、新しいアパートには浴室乾燥機やシャンプードレッサー、モニター付きインターフォンなどの人気の設備を揃える物件も出てきています。部屋選びの最初で、先入観でアパートかマンションのどちらかに絞ってしまうと、選択肢が少なくなり、近隣の良い物件に気づけないことがあるため注意しましょう。

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