同棲や結婚で二人暮らし向けの賃貸物件を効率よく探すコツ

同棲や結婚で二人暮らし向けの賃貸物件を効率よく探すコツ

お互い一人暮らしを経て二人暮らしをすることにしたのか、親元から独立して二人で暮らすのか、他人が一緒に住むには様々なパターンがあるでしょう。

いずれにしても、四六時中一緒にいたいのか、それぞれのプライベート空間を作りたいのかなど、カップルの考え方やライフスタイルに合わせた間取り選びは重要です。同棲や結婚に伴う二人暮らし用の賃貸物件の探し方について、考えてみましょう。

二人暮らし向けの賃貸物件は、どこに気をつけて探す?

今までは二人とも実家暮らしで、初めて親元を離れて賃貸の部屋を借りる、というような部屋探し初心者の場合、特に気をつけたいことがあります。また、一人暮らし歴が長くても、二人で暮らすための部屋探しとなると、今までのようにはいかないことも多くあります。

ワンルームは「単身のみ入居可」の物件が多い

「将来の結婚資金を貯めるために、今のうちにうんと節約をしておきたい。そのためには、なるべく安い家賃の部屋を借りよう」という若いカップルは多いです。しかし、家賃を安く抑えたいからと、1Kや1DKの物件に限定して探しても意味がありません。それは、ワンルームの物件の多くは、単身用の賃貸物件として登録されているからです。

「二人入居可」になっていない物件は、二人で住むことはできません。また、単身用の物件にどちらかが契約して、たまに遊びに来ているかのように見せかけて実際は一緒に生活している、とすると違反になります。

二人入居できる物件を探す

二人で住むための部屋を探すなら、最初から「二人入居可」と示してある物件の中から選ぶことになります。

どんな関係かにより、選ぶ間取りも異なる

あとは籍を入れるだけという結婚が確定している二人なのか、先のことは決めていないけどお互いの家賃の負担を減らすための同棲なのか、結婚前のお試し期間としてお互いを見極めたいのか、お互いの親に結婚を反対されて実家を飛び出てきた二人なのかなど、同棲にも様々なケースがあります。

お互いの一人暮らし用の家財が揃っている二人と、身ひとつで飛び出した二人の家財の量は違います。それぞれの関係や状況に適した間取りの物件を選ぶことになります。

新婚なら「子ども可」の物件も候補に

結婚が決まっているカップルで、早いうちに子どもがほしいと思っているなら、その後の引越しの手間やお金をかけないためにも、初めから「子ども可」の物件を選ぶと良いでしょう。

「二人入居可」になっていても、部屋の構造上の問題から「子ども可」になっていない物件は多くあります。木造アパートなど隣室との壁が薄い場合は、赤ちゃんの夜泣きや歩くようになってからの足音などで騒音トラブルになることを避けようと、大家が「子ども不可」としていることが多いです。

同棲は生活スタイルを考えた部屋選びを

「一緒にいる時間を少しでも作りたい」と同棲に踏み切ったものの、彼は土日休日の毎日定時勤務の公務員、彼女が病棟勤務で夜勤ありの看護師など、仕事を持つ二人の生活時間帯が違うような場合もあるでしょう。

この場合、お互いの睡眠を妨げないように、それぞれの個室があった方が便利なことが多いです。リビングから少し離れた場所にお互いの部屋がある間取りなら、物音で起こしてしまうこともないでしょう。

プライベート空間の必要性は

「二人入居可」の物件の中には、ユニットバスでトイレとお風呂が一緒になっているところもあります。いくら同棲のカップルでも、避けた方が無難でしょう。賃貸情報サイトの「こだわり条件」で、「トイレ・バス別」にチェックを入れると、効率よく探すことができます。

お互いの持ち物はどうする?

お互い家具が一通り揃っているなら、処分して大きな家財に買い替えない限り、それぞれのものを運び入れることになります。特に結婚が決まっていない場合は、同棲を解消する事態を想定して、保管しておくケースが多いでしょう。

保管部屋として一部屋を潰すのか、割り当てた個室にそれぞれ置くのかについてよく考えることも、間取りを選ぶうえで重要です。

契約に関する注意点はどんなこと?

結婚式場も予約している二人の同棲なら、貸主の心象も随分違うものです。家族とみなして、世帯主となる一人の契約だけでかまわない場合がほとんどです。しかし、単純な同棲の場合は、「二人入居可」としていても、貸主の意向によっては許可してもらえないことがあります。

同棲は審査が厳しいことがある

「二人入居可」という言葉は、実は曖昧なものです。親子や姉妹の場合は認められても、異性二人や男性同士の入居が難しい場合があります。

これはひとえに、物件の所有者である大家の意向によるものです。「丁寧にきれいに住んでほしいから、女性にしか貸したくない」、「深夜に飲んで騒いで隣人トラブルになるのを防ぐため、男性同士は避けたい」などという思いが背景にある傾向があります。

また、同棲の場合、結婚に至らずに同棲を解消して別れることになったときや、どちらかが部屋を出て行ってしまったときなどは、何かとトラブルになりがちです。家賃を折半で払っていたら、今後は全額を一人で負担しなければなりません。そのときに、きちんとした支払い能力があって家賃を滞納しないかどうかは、貸主にとって大きな気がかりになります。

そのため、どちらか一方の契約ではなく、二人連名で契約者とし、それぞれの連帯保証人を立てることを義務づけることもあります。場合によっては、入居審査をするまでもなく、同棲というだけで断ることも考えられます。

結婚の予定を証明しなければならないこともある

結婚予定のあるカップルが入居できる物件だと、結婚式場を予約してあることの確認や、披露宴の日時が書かれた契約書の控えの提出が必要なことがあります。実際に、別れた同棲カップルを何度か見てきたことがある貸主だと、慎重にならざるを得ないといえます。

まとめ

貸主が高齢で「まったく最近の若者は」というタイプなら、同棲だとなかなか入居審査が厳しいかもしれません。しかし、そういう人に限って、公務員や金融系のかたい職業だったり、一部上場の有名企業に勤めていたりすると、途端に態度が軟化することもあります。要は、入居の是非は貸主の気分次第ということです。

インターネットに記載されている家賃相場や間取りを参考に、物件のイメージをある程度かため、不動産屋で「二人入居可」の物件を紹介してもらったり、不動産の担当者から顔なじみの大家にうまく交渉してもらったりというのが、効率よく探すコツになるでしょう。

勢いで行動するのではなく、しっかりとした身なりや態度で、第一印象を良くすることも大切です。