無職や生活保護受給者のアパマン契約について

部屋探しのために不動産屋を訪れても、無職であることがわかると門前払いされるのでは、と不安に思う人もいるでしょう。生活保護受給者も同じように賃貸借契約を断られたり、万一借りられても条件の悪い部屋にしか住めなかったりするのではないか、と心配する声が聞かれます。実際のところはどうなのでしょうか。

無職や生活保護受給者でも賃貸契約できる物件はある

結論としては、貸主である大家の判断により、借りられる物件もあれば借りられない物件もある、と言えます。つまり、不動産仲介会社では、賃貸借契約につながれば収入源である仲介手数料を得るために、余程の理由がなければ門前払いをするようなことはまずありません。

貸す貸さないを決める最終権限は、物件を紹介する不動産仲介会社でも物件の管理会社でもなく、大家が握っているのです。

入居審査に通れば問題ない

無職ということは、収入の当てがなく、家賃の支払いどころか生活費の支払い能力も無いものと見なされることがほとんどです。生活保護受給者もさまざまな理由で働くことが困難な人が多く、家賃の支払いは自治体からの家賃扶助で賄うものの、敬遠したがる大家はいます。

しかし、それも人によりけりです。たとえ無職でも、働く必要がない程の貯蓄を持っているが一箇所の定住を嫌い、賃貸の家を転々とする人もいます。

このようなケースは極端な例ですが、それでなくてもしばらく家賃を支払うだけの貯蓄がある人もいるため、また、今後引っ越してから就職する人もいるため、一概に無職だからと何が何でも入居を拒否する要因にはなりません。

また、生活保護を受けていても、隣人トラブルなどもなく慎ましく生活する人もいますし、就職が決まる人もいます。要は、入居申込み時の提出書類により入居審査が行われ、内容に問題がなければ審査に通り賃貸借契約ができます。

家に無職である事情を伝えたところ、ちゃんと働いていても家賃を滞納する人はいるから、ということで入居が認められたケースもあります。書類内容と人物像に問題がなければ、無職でも生活保護受給者でも、借りられる物件がなく住むところが見つからない、ということにはなりませんので安心してください。

契約者と入居者を別にする方法

頼れる家族がいれば、賃貸の契約者と入居者を別の名義にして物件を借りることができます。未成年の学生などはこのようにして親名義で一人暮らしをする人が多いです。この場合の入居申込書類は、親と別に連帯保証人が必要です。それらの書類による審査を経て、問題なければ契約に進みます。

つまり金銭的に援助してくれる身内がいれば、無職の人が賃貸物件に住むことはできます。生活保護受給者の場合は、そもそも金銭的に援助してくれる頼れる身内がいれば生活保護の対象とはならないため、本人名義で契約することになります。

連帯保証人がいれば問題ない場合も

入居申込書類の勤務先に本人の在籍確認をしたりするなど、定職に就いていることが第一条件という時代もありましたが、昨今の賃貸の空き物件が巷にあふれている状況では、条件をゆるくしてでも入居してほしいと思う大家はたくさんいます。

無職という定義もあいまいなため、定職には就かずに必要な時に派遣やバイトなどで生計を立てられるフリーターもいますし、アルバイトをいくつも掛け持ちして正社員以上に稼いでいるアルバイターもいます。

あくまでも入居者本人の人物重視ですが、しっかりとした連帯保証人がいれば、無職でも問題なく賃貸契約できることも多いです。

通帳のコピーや残高証明書が必要な場合も

今まで定職に就いていたが一時的に無職な場合、また、しばらく好きに遊んで暮らせるぐらいの十分な貯蓄額がある場合、今までの勤務先が倒産し止む無く求職中の無職である場合、無職とは言っても人により事情はさまざまです。

今まで定期的な収入が継続してあったことを証明するために、通帳のコピーを提出したり、貯蓄残高を提示したりすれば、その金額により、無職でも問題なしと認められることもあります。

大家から家賃支払い方法の条件が付くこともある

無職の場合、上記のように通帳残高の提示を求められることがあるほか、数カ月分の家賃を一括して納めるなどの、家賃の支払いに際して条件が付くこともあるようです。その物件の家賃や大家の考えにより異なりますが、敷金とは別に、家賃の一括前払いなどで、いざというときのために対策をとる大家もいます。

家賃保証会社利用の物件なら可能

それでは、連帯保証人のいない無職の人や生活保護受給者は賃貸物件を借りられないかと心配になりますが、そんなことはありません。最近では、連帯保証人の代行をしてくれる民間の賃貸保証会社を利用することにより、連帯保証人不要の賃貸物件も増えてきました。

中には、家賃保証会社の加入を必須とする物件もあり、きちんとした連帯保証人が立てられる人でも、そのような物件なら家賃保証会社に加入し保証料を納めることになります。

連帯保証人を立てても連絡が取れなかったり、家賃の滞納分の支払いを請求してもスムーズに支払ってくれなかったりすることが多く、支払ってくれるまでそのやり取りを続けなければならず、必ず回収できる見込みもないためです。それなら最初から、家賃保証会社を利用したほうが面倒がないからです。

信販系の保証会社はこんなことに注意

民間の家賃保証会社は、会社の規模も審査内容もさまざまです。過去の借金やクレジットカード利用の際の返済の滞納がないか、家賃の滞納などがないかを調査する場合もあります。特にクレジット会社系列の信販系の保証会社は、審査が厳しい傾向があります。いわゆるブラック=滞納事故や自己破産などがあれば、審査に通るのは難しいです。

しかし、利用する保証会社により、無職なら、雇用保険受給資格者証、通帳のコピーなどがあり、残高が一定の基準を満たし、緊急時に連絡の取れる親族がいれば、審査が通ることもあります。

保証会社を自分で選ぶのか、不動産屋の指定する保証会社になるのかは、契約する物件により異なります。一般的には、審査が厳しいところは保証料が安く、審査がゆるいところほど保証料は高くなるところがほとんどです。

初回に、家賃の30%から100%を収め、以降は、毎年更新料として10,000円程度支払うところや、家賃の何%かを収めるところなど、支払い方法なども異なります。

家賃をクレジットカード払いにしているところでは

クレジットカードで家賃を支払う物件もあります。契約者のスマホやパソコンから、web上で手続きができるため、不動産屋にも個人情報を伝えることなくカード決済ができます。

クレジットカード払いのメリットは、カード利用の買い物同様、ポイントが貯められ、敷金や礼金などで高額になりがちな初期費用を分割払いにしたりリボ払いにしたりすることができる点です。

メリットがあるのは、入居者だけではありません。貸主にとっても、クレジットカードを所有していて、今現在問題なく利用できるということは、金銭面でも信用できることの証になるからです。

クレジットカードを作るときは、勤務先の勤続年数や所得額などの審査を経て、何も問題がなければカードが発行されます。その後、返済の滞納などの事故歴があれば、カードを持っていても使うことはできません。

クレジットカード利用の家賃支払いの申し込み時点で、問題なく受け付けられたということは、そのような事故歴がないことの裏付けにもなります。

この場合、既に所有しているクレジットカード決済が可能な場合と、新たに指定のクレジットカードを申し込まなければならない場合があります。その際は、生活保護受給者や無職の場合は、審査に通るのが難しいでしょう。

金銭面以外にこんなことに注意

無職や生活保護受給者は、月々の家賃の支払い能力を見られるとともに、実は、人間性も観察されています。大家は住民同士のトラブルを一番心配します。問題が大きくなると、入居者が次々に退去することにもなりかねません。

そのような物件は、次の入居者募集をしても悪い評判が耳に入ると、敬遠されてしまい借り手が付かなくなることも心配されるからです。どうして無職や生活保護に至ったのか、何か問題があるのではないか、どのような人物なのか、服装や態度などはどうか、など必要以上に探られることもあるものです。

不動産会社に部屋探しに行く際や、内見のときなどの言葉遣いや服装などにも気を遣い、常識的な態度を心がけましょう。

引っ越し理由によっては断られることも

引っ越しは何かとお金がかかるものです。無職や生活保護受給中で余裕がないときに、なぜお金がかかる引っ越しをしなければならないのか、不思議に思われるでしょう。大家にとっては、前の住居を転居することになった経緯を知りたいと思うはずです。

会社の倒産により社宅や寮を退去しなければならなかったなど、自己都合でない理由なら、問題にならないことがほとんどです。しかし、納得できるような理由が答えられない場合は、契約を断られることがあるかもしれません。

まとめ

全国的に空き室が増えているため、入居条件は昔よりもゆるくなっている傾向にあり、家賃さえ払ってくれれば、無職でも生活保護受給者でも問題ないという大家も増えています。ただし、トラブルを起こしそうかどうかは厳しく見られがちなので、常識的な態度や服装で真摯に臨むことです。

正々堂々と境遇などを正直に説明して理解が得られる場合も多いものです。まずは、親身になって相談に乗ってくれる不動産担当者と出会えるかが大きな鍵を握ると言えます。

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